キーワード・用語解説

気候正義(climate justice)

climate justice(クライメート ジャスティス)は、気候正義とも、気候の公平性とも訳される。化石燃料を使用し温室効果ガスを排出する大量生産や消費などの経済活動は、地球温暖化などの、気候変動を引き起こしている。その影響は、先進国より途上国のほうが大きく受けるのが現状である。先進国やそこに暮らす人びとがその責任を自覚し、不均衡を正していこうとする行動や考え方を指す言葉である。気候変動がもたらす大型台風、豪雨、干ばつなどの異常気象は、先進国にも等しく起こるが、途上国で起きる場合、被害の規模や復興の過程などで違いがみられる。仕事や家を失い、難民となるケースや土地を巡っての紛争なども起きている。さらに、この不公正は、先進国と途上国の国家間だけでなく、ジェンダー間や、高齢層と若年層という世代間のほか、富裕層と貧困層でもみられる。今まで通りの生活を送ることで、より影響を受けやすい層へ被害が及ぶことを自覚的にとらえることが求められている。(2024.1)

  • フリーワード検索
ENGLISH サイトマップ キーワード・用語解説